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多多益善?

写真は、韓国の国立現代美術館果川館(1991年9月撮影)。初めて韓国へ一人旅したときに、往きはソウルから路線バスで、帰りは最寄りの地下鉄駅までタクシーに乗って、途中相乗りが2組あって満車になる経験がありました。ここの代表的な常設展示作品といえば、1003台のテレビモニターが積み上げられた塔になっている、ナムジュン・パイクの「多多益善(タダイッソン)」です。「多多益善」とは、「多ければ多い方が良い」という意味で、「より多くの人に見てほしい」という希望で名づけられました。また、1003の数字は韓国の建国記念日である10月3日の開天節に連なり、自国の発展を願う気持ちも込められているそうです。同館のらせん状の通路から鑑賞できます(らせん状の通路といえば、ニューヨークのグッゲンハイム美術館の構造もそうです。2000年に入館したときに、やはりナムジュン・パイクのビデオアート作品を観た覚えがあります)。ビデオアートの先駆けで1980年代前半頃、日本国内でもその活動がよく取り上げられていました。作者自身、日本で暮らした経験(1950~56年)もあります。さて、今の時代は多多益善といえるのか、それを問いかける作品になっていると思います。