飲んでもなんてことないそうですから

きのう政府は2年後をめどに、福島第一原発のトリチウムを含む処理水を海へ放出する方針を決定しました。財務相は会見で「科学的根拠に基づいて、なんで早めにやらないのか。よく私どもとしては、もうちょっと早くやったらと僕は思っていましたけど、いずれにしても(海洋放出)やられることになったんで、別に、あの水飲んでもなんてことないそうですから」と述べました。
それで思い出したのが、水銀を除去できないサイクレーター(浄化装置)の完成式で装置から出る廃水を飲んで見せたチッソ社長のサル芝居でした。1959年当時、水俣病の原因はチッソの工場廃水に含まれる水銀だと考えられていたので、チッソとしては水銀を除去して海洋放出していると見せかける必要がありました。しかし、完成したサイクレーターには水銀を触媒として使う工程での排水が入らない経路となっていました。完成式に出席した知事も後でだまされたと語っています。
チッソは創業者が電気工学の技術者であったことからももともと東京電力と同じく電力会社です。今も各地に水力発電所をもっていますが、その発電能力を利用して肥料成分である窒素を製造したので、電力会社から化学メーカーへ転換したわけです。
確かに原発の処理水をタンクでため続けることも電気使用者の負担になっていますが、安全な処理ができるのか、東電と政府関係者が飲料水に使ってみてくれないと信用できない気がします。