人新世の次の時代は

今月読む予定の本に斎藤幸平著『人新世の「資本論」』(集英社新書、1020円+税、2020年)があります。この書名の一部にある「人新世」という用語ですが、知るようになったのは割と新しく放送大学の講座「人新世時代の文化人類学」でした。ところで、この用語の意味は、地球の地質区分の名称で、人類の存在が生態系や気候に影響を与えるようになった新しい時代のことを指します。日本でも脱炭素社会が叫ばれ2035年にはガソリン車の新規販売はなくなるのではと見られます。ですが、影響を与える最大の要素は核兵器という気もします。全世界的に使用されたら地球上の人類自体の存続にもかかわりますから、その後の時代区分はまた新しい名称が必要になるかもしれませんが、その用語を使う機会のある人類がそのときに存在し得るのかという問題もあります。