道徳が教科なのはおかしい

地元の小学校教員が児童の個人情報が入った私物のUSBメモリを勤務先の学校で紛失事件が10月にありました。本来はそうした私物のUSBメモリに校内の情報を入れて持ち帰ること自体が服務規定に反しているため、それらことが報道発表されました。発表時には教育委員会側から再発防止に努めるとの発言があったそうですが、現場の教員が自宅に児童の個人情報を持ち帰って仕事をしないと、終わらない実態を見ないでそうした発表の仕方をするのが茶番劇に見えて仕方がありませんでした。事実、その後の市議会で明らかになったことは、教員にアンケートをとった結果、実に44%の教員が私物のUSBメモリを使って情報の自宅持ち帰りを行っていると回答していました。これも正直に答えた教員の数字がそうであって、実際はそれ以上、つまり虚偽の回答も多かったと思います。つまり、規定違反ということと、虚偽回答ということが、教員の中に日常的にあると思われることです。そうした人に「決まりを守る」とか「嘘をついてはいけない」とかいう道徳教科を扱わせることほど不道徳な話はないのではないかと思います。あまりにも滑稽な話です。まず行わなければならないのは、規定や働き方の見直しです。ハナから守れない規定の下で働かせられて何も言わない被治者しか育てられない学校はいらいないと思います。