民意の指標

『現代東アジアの政治と社会』の中に、日本における選挙権の広がりのデータが載っていましたので、興味をいだきました。言い換えれば、この国における物を言ってもいいとされた国民の資格の歴史です。過半数を超えるようになったのは、戦後のことということがよくわかります。ただし、現在においても実際に国政選挙が行われたときの投票率からいえば、国民の半数以上が政治に白紙委任状態になっていて、属性の違いはありますが、政治的市民の意思の反映は戦前並みなのかもしれません。
(施行年/条件(直接国税)/性別/人口比/備考)
1889年(M22)/15円以上/男25歳以上/1.1%/制限選挙
1900年(M33)/10円以上/男25歳以上/2.2%/制限選挙
1919年(T8)/3円以上/男25歳以上/5.5%/制限選挙
1925年(T14)/制限なし/男25歳以上/20.8%/男子のみ普通選挙
1946年(S21)/制限なし/男女20歳以上/48.7%/男女平等の普通選挙
2016年(H28)/制限なし/男女18歳以上/83.3%/男女平等の普通選挙