世界の世話やきでありたい

幕末の儒学者・横井小楠は、攘夷思想が盛んに唱えられていた当時、日本が採るべき外交は、偏狭な利己心を離れて仁政を実践することであり、「世界の世話やき」としての国際協調を主張していました。諸国民の平和的生存権を認める今日の日本国憲法の理念の先取りとして輝かしいものです。
一方、総選挙公示日の第一声で外国人の生活保護廃止に最も時間を割いた党首がいて、日本人としてたいへん恥ずかしく感じました。この政党は、在日韓国人・朝鮮人世帯の受給率が日本人世帯のそれより10ポイント以上高いことをあげつらねて彼らがあたかも不当な利権を得ているかのような世論誘導を行っています。
ですが、在日韓国人・朝鮮人受給者の多くは高齢者であり、元々は日本国民であったり、その子孫である特別永住者です。その人口は減少しつつあり、受給者全体に占める割合はわずかです。むしろ特別永住者を含む外国人のほとんどは国民と変わりなく住民として納税その他の義務を果たし、日本に貢献してもらっていると考えるべきです。
文明国として存在する日本にあって困っている住民がいれば国籍を問わず同じ人間として助け合うのが当然です。外国人であるということをもってこれを排外しようというのは、日本国民としての気概に反するたいへん不名誉な行為だといわざるをえません。
写真は、広尾から見た東京タワー。