朝鮮と水俣

安田菜津紀さんがゲストを迎えて対話するラジオ番組の5月6日配信回のテーマは「朝鮮と水俣」。ゲストは、『紙に描いた「日の丸」——足下から見る朝鮮支配』(岩波書店、2021年)の著者である、一橋大学大学院社会学研究科教授の加藤圭木さんでした。朝鮮近現代史・日朝関係史の研究者である加藤さんは、大学院生時代の2011年3月10日(東日本大震災の発生前日にあたる)、初めて水俣を訪問し、水俣病センター相思社へも行ったことがあると明かしていました。
水俣病の公式確認から70年が経ちましたが、その原因企業のチッソ(当時の社名は日窒)およそ100年前の1925年に日本の植民地支配下にあった朝鮮へ進出し、建設したダムによる発電事業や肥料製造事業展開します。その過程で朝鮮の人びとの人権を蔑ろにする様々な問題を引き起こしました。この番組中の対話によって、朝鮮におけるチッソの人権軽視の体質が、水俣病の発生と隠ぺいによる被害拡大、被害者差別につながったことが学べます。つまり、水俣病の歴史を70年と限って振り返るのではなく、昭和100年の時間軸と空間軸にまず一歩広げて考えみる大切さが感じ取れました。
番組MCの安田さんによる水俣取材文も参考になります。
https://www.youtube.com/watch?v=0bDSsnemk9k
https://www.iwanami.co.jp/book/b593242.html
https://d4p.world/33600/