職場の対話をよくする鍵は

NHKのEテレで本日放送の「視点・論点」のテーマは「職場の対話をよくする鍵は」。実に面白い内容でした。
番組に出演した解説者が所属するシンクタンクの調査によると、職場で本音を話せる相手について「1人もいない」という回答が堂々の最多で、回答者の50%を超えるそうです。
これは個人のコミュニケーション能力の優劣ではなく、コモン・センス(社会全体の共有前提)の弱まりが背景にあって、対話が深まらなくなっていると、解説者は言っています。
その対策として、組織としては対話を増やす前に「対話の前提を整える」ことを勧めています。たとえば集合型の会議や社長からのメッセージなど、同じ情報を複数の人が同時に見聞している「広いメディア」をうまく使うとか、対話やコミュニケーションを「直接の目的」にしすぎないことを提案していました。また各個人としても相手方の「知識の共通の土台」を確認しながら話すと対話が深まるそうです。
なにしろ、信頼度が低い言説にハマることはあっても、一応ウラは取った新聞やTVに接しない人は多く占めています。そういえば、金間大介氏の『無敵化する若者たち』(東洋経済新報社、2026年)でも「大学生に通じないネタ・トップ5」は、第1位:テレビコマーシャルネタ、第2位:ドラマネタ、第3位:サッカーネタ、第4位:相撲ネタ、第5位:野球ネタ、と書かれていたのを思い出しました。
ところで、総理大臣の職場の一つは、官邸だけでなく国会なんだろうと思います。ですが、今その任にある方の行動を見て見ると、どうも「知識の共通の土台」を国民の代表者たちから確認されるのがよほど恐怖なのか、審議に応じる時間を短くすることにご執心のように見受けます。国民の代表者と対話する気があんまりない人は、別の職業を選んだがいいんじゃないかと思います。
https://www.web.nhk/tv/pl/series-tep-Y5P47Z7YVW/ep/V3Q9MX3GJR