日本総合研究所会長・多摩大学学長の寺島実郎氏が配信している動画「寺島実郎の世界を知る力#65」(2026年2月15日放送)を、先日たまたまネット視聴しました。その中で、紹介していた金間大介著『無敵化する若者たち』(東洋経済新報社、1600円+税、2026年)の内容に興味を覚えてさっそく読んでみました。
著者の金間大介氏は、イノベーション論を専門とする大学教員。1995年以降生まれのいわゆるZ世代の若者と接する機会が多い環境にあり、若者の価値観の特徴を詳しく紹介しています。彼ら若者との接し方に困っている上司世代に対しては、その価値観を変えるのではなく行動支援をすることを勧めています。また、おそらくこの本を手に取らないであろう若者たちに対しても、チャンスへ飛び込んでみる勇気を呼びかけています。
ところで、Z世代の価値観を一口で言えば、とにかくいい子症候群の安定志向。タイパ優先で、常に先に正解を求め、失敗することを恐れます。結婚したくない子どもを持ちたくない若者の率が多いのも失敗を恐れてなのかと思います。彼らの親世代が社会人となった時代が経済的にも不景気で将来の生活不安が大きく感じられることもあって、我が子が失敗の人生を送らないよう正解を教え続けてきた結果でもあります。職場でも優しく何でも教えてくれる、まるで塾講師のような上司が歓迎されているそうです。
昔からいい大学に入って安定した大企業に就職するのが勝ち組というので、安定志向の若者が一定数いたとは感じますが、現在は若者人口も減り、浪人してまで進学する大学は一部に限られています。あんまり努力する必要もありません。就職もずいぶん売り手市場になってきました。
読んでみて私がこれまで感じていた若者の価値観の大勢と違和感がなく、納得する点が多かったです。役に立ったのは、本書で紹介していた「大学生に通じないネタ・トップ5」。第1位:テレビコマーシャルネタ、第2位:ドラマネタ、第3位:サッカーネタ、第4位:相撲ネタ、第5位:野球ネタ、となっています。要するに若者は、テレビ見ないし、新聞・雑誌読まないし、努力嫌いだし、ということなのでしょうか。