先日の投稿で私の遠戚が米国コロラド州のブライトン(Brighton)に住んでいることを触れましたが、日本でブライトンと言えば、英国プレミアリーグに属するサッカークラブ、そう三苫薫選手がプレーしている「ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。それで、地名の由来を下記にまとめてみました。
結論から言うと、コロラドのブライトンとイギリスのブライトンは、米国ニューヨークのブライトン・ビーチを間に挟んでつながっていました。
・コロラドの「ブライトン」
1881年、鉄道駅(鉄道の創始者ベラ・M・ヒューズにちなんでヒューズ駅)の開設に合わせて土地の分譲が行われました。名称は、測量技師D・F・カーマイケルの妻の故郷であるニューヨーク州ブライトン・ビーチに由来しています。駅ができたことで農作物の集積地となり、缶詰などの食品加工業が発達しました。
同地の日系人社会の歴史が下記のサイトに記されています。
https://history.weld.gov/County-150/People-of-Weld-County/Canning
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・ニューヨークの「ブライトン・ビーチ」
1868年、ウィリアム・A・エンゲマンがこの地にリゾートを建設しました。1878年、ヘンリー・C・マーフィーと一団のビジネスマンが、イギリスのリゾート都市ブライトンを暗示してこのリゾートに「ブライトン・ビーチ」という名前を与えました。1970年代半ば、ソ連系移民、特にロシアとウクライナ出身のアシュケナージ系ユダヤ人にとって人気の居住地となりました。1991年のソ連崩壊後も旧ソ連出身の、主にロシア語を話す多くの移民が、居住地として選びました。これには、ジョージアやアゼルバイジャンなどのコーカサス地方からの移民の流入も含まれていました。2010年代初頭以降も、多くの中央アジア系移民も同地を定住地として選ぶようになりました。
・豪メルボルンの「ブライトン・ビーチ」 ※おまけ情報
健康に良いと信じられ、英国のブライトンで人気の海水浴文化を、1850年頃からメルボルンに流入した英国移民が広めたことに由来する説があります。メルボルンから11キロ南東にブライトン・ビーチがあります。
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・イギリスの「ブライトン」
ブライトンは、イギリスのイングランド南東部に位置する都市です。行政上はイースト・サセックス州ブライトン・アンド・ホーヴに所属します。知名度・規模ともにイギリス有数の海浜リゾートです。LGBTコミュニティの多い街であり、しばしば「イギリスにおける同性愛者の首都」とも呼ばれています。ブライトンの語源は、古英語のBeorhthelmes tūn(ベオルテルムの農場)です。この名称は、Bristelmestune(1086年)、Brichtelmeston(1198年)、Brighthelmeston(1493年)、Brighthemston(1610年)、Brighthelmston(1816年)と変化しました。ブライトンという名称が一般的に使われるようになったのは19世紀初頭です。
