2月3日、阪神タイガースの監督を務めた吉田義男さんが亡くなったことが、報じられました。京都市出身で、享年91歳でした。私が大学時代に属したゼミの河合秀和先生が、吉田氏と出身地および生年が同じです。阪神ファンの河合先生のご自慢の一つ話が、後年「牛若丸」の異名を持つ吉田投手と府立一中時代に対戦し、ヒットを放ったことがあるというものでした。このことをつい思い出しました。
もう一つ、先生のことで思い出したことが、きょう「朝日新聞ポッドキャスト」の「昭和天皇が抗えなかった『勢い』 日米開戦の責任はどこに 100年をたどる旅(4)」を聴いていてありました。それは、限られた側近としか本音の話ができなかった昭和天皇に対して、欧州の王室間の情報交流の豊かさについて話されていたからです。2020年に中央公論新社から刊行された、河合先生の著書『クレメント・アトリー』のp.280には、日露戦争の時代の「ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世とロシア皇帝ニコライ2世は、ともにイギリスのヴィクトリア女王の孫であり、互いに英語でウィリー、ニッキーと呼び交わして手紙をやり取りして」いたことが紹介されています。
ついでながら、他国のトップですから余計なお世話と言えばそれまでですが、米国のトランプ氏の周辺環境が、かつての昭和天皇みたいになってはいないかと危惧します。忠誠心だけが高い人物だけで身の回りが固められていますので、大事な情報が集まってこずに政策面で誤った道を選んでしまわないかと思います。
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