AI、原発、避難計画の無理

最近はリアルなタレントではスキャンダルリスクもあるため、AIタレントの起用が増えてきているそうです。日頃、いろんな方の情報に触れますが、一つの情報だけではなくて周辺情報を含めて判断しないと、安易にその人物を信用してはならないなと、思うことが多々あります。またそうした判断はなかなかAIには難しいのではないかと思います。
いくつか今月出合った事例を挙げます。ひとつめは市の広報紙で秋の叙勲者を紹介していたのですが、その方が居住している地域ではリサイクルゴミを分別せずに収集場所へ毎度持参するトラブルメーカーとして有名なので、せっかく受賞されたけど、周囲で祝ってくれる人がいるのかなと思いました。二つめは地元紙の読者投稿欄に小学校で戦争講話をしているとか、平和が大事と訴えた方の例。その方は地方議員もしているのですが、核兵器禁止条約の批准を求める意見書採択には反対票を投じていたことを知っているので、非戦・不戦の本気度がどの程度か疑問でした。
三つめは全国紙のインタビューで原発の新増設を主張していた早稲田大学教授の例。この方はある経済誌勤務時代に他の全国経済紙の記事を盗用したほか、勤務先に無断で自分が代表を務める競合会社を作り、そこを受け皿として勤務先の取引先(その後取締役に就任し総務行政との仲立ちにも活躍)から報酬を得ていました。経済誌を退社後は、東電管内利用者と東電福島第一原発事故被害者をいがみ合わせる原子力損害賠償制度のスキームを構築した経産官僚を高く評価する本を出版して原子力ムラへ食い込み、以降、原子力推進の論陣を食い扶持にしているようです。
12月7日に半径30km圏内に約45万人が居住する島根原発2号機が再稼働しましたが、避難の指揮をとる県庁自体がわずか10km圏内にあるのですから、事故発生となれば避難対応ができるとは限りません。たとえ避難ができても原発事故により放射能汚染を受けた元の居住地へ帰還を果たすことはできません。このように再稼働さえリスクは高いのに、わざわざ新増設まで主張するとは、その発言の先には人の命も財産もまったくありません。
12月7日に放送された下記の番組は良質だとおもいました。
ETV特集 生誕100年 映画監督 岡本喜八が遺(のこ)したもの
https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/EMXM874P3P/
NHKスペシャル “国境の島” 密着500日 防衛の最前線はいま
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/P2GLM241J5/