新総裁の曽祖父は熊本出身の「今仙人」

石破茂新総裁と熊本の縁と言えば、何と言っても徳富蘇峰(現在の水俣市出身)らと共に熊本バンドのメンバーの一員だった、金森通倫(現在の玉名市出身、宗教家・牧師、晩年は「今仙人」と言われた)の曾孫であるということ。金森の孫にあたる母の影響もあって、石破氏はプロテスタントであると聞く。
(追加メモ)
2013年NHK大河ドラマ『八重の桜』(綾瀬はるか主演)
徳富蘇峰役演:中村蒼、金森通倫役演:柄本時生
熊本バンドとは、1876年(明治9年)1月30日に熊本市の花岡山で、熊本洋学校の米国人教師ジェーンズの影響を受けた生徒34名が、自主的に奉教趣意書に署名してプロテスタント・キリスト教に改宗して、これを日本に広めようと盟約を交わした集団のことをいう。このできごとが問題になりジェーンズは解任され、同年に洋学校は閉鎖され、メンバーの一部が同志社英学校に転校して、明治以降の日本におけるキリスト教の源流の一つとなった。
ついでながら、写真のジェーンズ邸について触れると、もともとはジェーンズを熊本へ迎えるために1871年(明治4年)に建てられたもので、熊本県最初の西洋建築であり、県重要文化財に指定されていて、1877年(明治10年)西南戦争の際、佐賀の七賢人・佐野常民が征討大総督有栖川宮から博愛社(現在の日本赤十字社の前身)の設立許可を受けた場所でもある。最初は古城(現在の第一高校)に建てられたが、移転を繰り返し、水前寺成趣園の東側隣接地に移設された。しかし、2016年(平成28年)4月16日の熊本地震で倒壊し、2022年(令和4年)より、現在の水前寺江津湖公園の一角に移設復元されている。
日赤と言えば、細川元首相の実弟・近衞さんや皇族、その皇族にはやはりクリスチャン(カトリック)の麻生元首相も関係してくるので、なんともややこしい。