けさの朝日新聞の社会面では、山口県阿武町の4630万円誤送金事件で、振り込まれた住民男性がカジノサイトで全額を使い切ったらしいと報じていました。その記事中には、町が起こした民事訴訟において返還を命じる判決が出ても、男性に財産がなければ強制執行の手続きをとっても回収は無理である旨の、刑法学者によるきわめて当然の淡々とした解説が載っていました。この衝撃的な事件に関して町外からも怒りの声が上がっていて全国的な注目が高いのは理解できます。ただ、問題の発端は、町の間違いですから、やはり町長以下の責任は問われるべきだろうと思います。
同じく朝日新聞総合4面では、核共有に言及したり、防衛費GDP2%以上の目標設定を主張したりと、なにかと「舌」好調な元首相の最近の動きについて触れていました。この方は、首相在任中に、新型コロナ感染防止に役立たない布マスク発注・配布・保管等に総額約300億円、お友達を招いての桜を見る会に1回あたり5000万円超(2019年)を使わせたことで知られています。そのことで国会議員は辞めていませんし、さらに国民の生命と財産を減らす政策にカネを使えと考えているようです。国民にとっての害悪という意味ではカジノサイトで全額すった前記の山口県民の比ではないよう思えてなりません。
写真は、マダムタッソーの蝋人形館の館内(1993年12月撮影)。王室だろうが何だろうが、首作品(左上角の棚にチャールズ皇太子の顔が見えます)を無造作に晒している英国人気質は嫌いではありません。