嫌韓プロパガンダに乗るな

先月読んだ『侵食される民主主義』にもありましたが、いったん民主化の道を進んだ国が権威主義陣営の策略によって揺り戻しの道を辿ることがままあります。往々にして権力者が権威主義陣営の儲け話に乗って私腹を肥やす一方、国を獲られるといった具合です。ロシアを非難する決議に反対もしくは棄権する国々にアフリカや中東、アジアの国々がありますが、とりわけアジアの動向には注意する必要があります。人口が多いインドや今まさに大統領選の行方が懸念されるフィリピンなどはそうです。その意味でも民主主義の価値観を共有できる韓国や台湾については地理的にも近く緊密な友好関係を保つ必要があります。しかし、残念ながら日本国内で心ない嫌韓プロパガンダに踊らされる愚かな人々がいるのも事実です。中には近隣の権威主義陣営が裏で流布している言説もあるという指摘が上記書にあります。さて、写真の建物は日帝時代の旧・総督府だったため今では解体されて現存しない韓国の国立博物館です。初めてソウルを旅行した1991年9月のときのものです。当時は民主化して5年も経っていないころです。気軽な一人旅でしたが、パゴダ公園を散策していたときに、日本語を話す年配の男性が、三・一運動を始めとした韓国の歴史を勝手に解説ガイドしてくれたのを思い出します。