日別アーカイブ: 2020年10月3日

反知性主義なのか

日本学術会議から新規会員として推薦された105人うち6人の学者が任命されなかったことが問題になっています。これまでこの機関の存在や役割をあまり承知していなかったのですが、これを機会に同機関のホームページを見てみると、さまざまな報告や答申、勧告、要望を出す活動をしていることを知りました。一例を挙げると、刑法改正についても国際基準と照らし合わせた傾聴すべき勧告を出していました。一般に行政運営の手法として審議会の活用があります。有識者とされる人をメンバーに入れて政策の方向付けをする際に使われます。こうした場合、行政としては望む結論が先にあるわけですから、空気を読める「御用学者」をメンバーに入れて審議会を構成するのが常道です。しばしば、その御用学者が座長となって事務局が作成したシナリオに沿って答申をまとめることが多いとされます。一応体裁を整えるために、というかガス抜きのために、反対意見を唱える学者をメンバーに入れることもありますが、御用学者だと思ってメンバーに入れていたら、あにはからんや反対意見を唱える「誤用学者」が紛れ込んでしまうということもあります。こうした手法は、行政学のテキストには載っているものですが、今回の問題は、政府から独立機関である同会議の会員を審議会と同等と扱ってしまったことにあります。学者のむき出しの知性に恐怖するコンプレックスさえ感じてしまいました。任命を拒否された学者は、それだけ恐れられたというわけで、逆説的な意味で名誉なことです。