日別アーカイブ: 2020年10月2日

自分たちの歴史をつくる

君塚直隆著『悪党たちの大英帝国』を読了しました。帝国を形作った7人の人物に焦点をあてた著書でいわばこうした伝記は読んでいて非常に面白いと感じました。特に今年はチャーチルとも政治家としての活躍期間が重なるクレメント・アトリーについての書籍を手にしたことがあるだけにより重層的に英国の政治を学ぶことができました。
ところで、本書の「おわりに」の章でカール・マルクスの『ルイ・ボナパルトのブリュメール一八日』(1869年)のなかで述べられた以下の言葉が紹介されていました。なるほどと思いましたので、触れてみます。「人びとは自分たちの歴史をつくる。けれども好きな材料でつくるわけでも、自分で選んだ状況でつくるわけでもない。自分たちの目の前にあり、自分たちに与えられ、手渡しされた状況でつくるのである。」。
現実的にはそうだろうと思います。そして作られた歴史を修正する行為もしばしば発生します。「女性はいくらでもウソをつける」と発言したことを最初は言ってないとしていた女性国会議員が、その発言を認めたニュースがありました。これなどは、図らずも自分がそうであると実践してみせたケースで、こうした歴史の作り方もあるようです。また、少子化対策担当の新大臣が婚外子の存在を週刊誌で指摘されましたが、否定しています。否定することで、さらに不名誉な歴史を作っているわけで、認めても不利益はないのに不思議でなりません。
さて、宇土市内の正代関の大関昇進を祝う懸垂幕が昨日から掲げられました。優勝祝賀の懸垂幕よりも少し大きくなりました。一方所属部屋の親方が不祥事で二階級降格の処分を昨日受けました。この部屋にはほかにも今年7月に二階級降格の処分を受けた年寄がいます。それこそ新大関本人が選んだ状況にはない環境で歴史をつくっていくことになります。十分に気をつけてほしいと思います。