雇用」カテゴリーアーカイブ

好対照

電子媒体が普及している中で、一般に印刷業界は斜陽産業といわれます。それでも、需要はあるわけで限られた印刷会社は生き残っていくと思います。その印刷会社関連のニュースで対照的な経営者の姿勢の報道に接しました。一つは、東証一部上場の世界的にも最大規模の大日本印刷の39年ぶりの社長交代ですが、これが3代続けての世襲となっており、「“息子ありき”で選んだわけではなく、候補者の中から適任者を選んだ。」ということでした。しかし、グループで4万人近い人材がいながらこのざまとは、政界と似たような人材不足が哀れに思えました。もう一つは、福岡市に本社を置く青陽社の80歳の創業者社長が、九州大学に奨学金名目で5億円余を寄付したことです。この方は、家庭が貧しく高校在学中に恩師から九大進学を勧められたそうですが、あきらめた経験をお持ちです。「死んで財産を残すよりも若い方に渡した方が、お金が生きる、あの世に行ったときは財産ゼロという死に方をしたい」と語っておられます。こちらには清々しさを覚えます。

AIとBI

人工頭脳とベーシックインカムについての本を立て続けに読んだところで、それをつなぐ論考にも目を向けたいと思いました。そこで、次に読む本は、井上智洋著『 AI時代の新・ベーシックインカム論』(光文社新書、840円+税、2018年)です。AI技術の進展により個人が収入・所得を得る仕事のありようが変わってくると思われます。仕事イコール職業とは限りませんから、収入・所得が望めないと、消費は生まれず社会が停滞することが目に見えてきます。経済政策、福祉政策の仕組みを根本から考えてみる必要がありそうです。

就職ガイダンス

今日は今年最初の就職ガイダンス講師の業務に携わりました。相手にとっては今年どころか人生で初めてという場合もあります。なかなか緊張するものです。ある漢字を間違って教えたのに帰宅してから気づき学校へ連絡して相手に伝えてもらうようにしました。次回は来月になります。気を引き締めて臨みます。

採用面接

午前中、ミニトマト収穫作業のパートの採用面接を行いました。当社の農業ハウスでは中高年層に活躍してもらっています。応募に際しても年齢は問いません。介護と年金に対する不安が増す将来を見据えると、無理しない程度に働くことというのが、本人にとっても社会にとっても重要だということを痛感します。

技能実習制度には問題あり

技能実習生で入国した外国人の失踪が多いことが報道されていました。背景としてあるのは、安い労働力として劣悪な環境で働かせている現場があることが考えられます。技能実習制度は将来母国に帰ってその身に着けた技能を役立ててもらうという留学・研修の意味合いがあるのですが、外国人としても受け入れる側も労働者としてしか考えていない実情があります。日本人労働者と同じ人権を享受できる労働者として受け入れるよう施策を転換すべきだと思います。

桜の丘様がブライト企業認定を受けました

当職が監事に就任しており、特別養護老人ホーム桜の丘などの介護事業サービスを行う社会福祉法人綾友会様が、このたびブライト企業としての認定を受けられました。ブライト企業とは、働く人がいきいきと輝き、安心して働き続けられる企業を指す、熊本県の造語です。基本的な要件として「従業員とその家族の満足度が高い」、「地域の雇用を大切にしている」、「地域社会・地域経済への貢献度が高い」、「安定した経営を行っている」があり、それらの指標をポイント化し、7割以上の達成度が審査されて認定されます。まだ県内で200社程度です。求職者にとっては、長く働ける企業団体を選ぶ際の重要な目安になると思います。

新たな在留資格

今月から新たな在留資格として介護が認められるようになりました。これは留学生が介護福祉士の資格を取得してそのまま日本国内の介護施設に就職することを想定しています。昨年11月の入管法改正で創設されたものです。これまで数か国だけに介護分野の技能実習生が認められていましたが、それよりも双方が安定的に働けることになります。農業分野でも国家戦略特区制度を使って外国人労働者受け入れを求める声が県からも上がっているようですが、これも全国的に拡充することが望ましいと思います。労働力不足の産業は伸びしろがある産業でもあるわけですから、現役世代の人口が増えることは税収や社会保障の拡充にもつながります。ということは国民の暮らし向きも良くなるわけで低賃金の労働者に働き口が奪われるという心配よりもプラス効果が高いと考えます。定着した外国人が帰化してくれることも歓迎すべきです。

無人駅

就職ガイダンスの仕事で時折初めて降り立つ駅があります。写真の駅舎に隣接する高校へは1年前にもおじゃましたのですが、この城を模した無人駅舎は初めて目にしました。通学歴にある人にとってはきっと懐かしい風景なのではないでしょうか。

明日から鹿児島行き

今年は2月も何校かの鹿児島県内の高校を訪問しましたが、明日あさってと通いで鹿児島県内の高校へ就職ガイダンスのため行くことになりました。新規学卒の就職環境はここ近年改善されていますが、問題は職業人生は長いということです。数十年の間に仕事自体の盛衰もあります。そうした変化に対応できる人材になってほしいと思います。

人で組織は変わる

このところ役員を仰せつかっている団体の会議に立て続けで参加しています。一つは20-30歳台の職員に世代交代を果たした財団法人。やはり人柄が慕われて外からの来訪者や資金面での支援者が増えてきています。もう一つは、郡部の医療法人。経営改善の経験豊富な若い事務部門長を招聘して人手不足に悩む業界にあって今春20名の新規採用に成功されています。それだけ職員が確保できればサービスも向上し、ますます事業成長が見込めると思います。人で組織が変わることを目の当たりにしています。トップがその気になるよう外部の役員が発言することも合わせて大事だと思いました。

集中力

スポーツの試合結果を振り返ると、一瞬集中力が切れた時間帯の失点が命取りになることがよくあります。就職時の採用選考もそうした側面があります。ただし、応募者自身はたとえば面接において自分が話す自己PRタイムだけが選考されていると勘違いしている向きがあるようです。採用側の立場でいえばけっしてそんなことはなく、受付で適切に挨拶ができているか、会社説明を聴くときの態度がおかしくないか、お茶を出されたときの反応がどうかといった、応募者の普段の人柄も判断して選考しています。ですから、面接室へ入る前に応募者自身が「不採用にしてください」というサインを出していることがあります。こうした課題を抱える応募者は何社応募しても改善すべき課題を理解していないので、同じ結果を繰り返してしまいます。改善ポイントを修正しなければ次の試合も負ける。これは就職もスポーツも同じです。

在留資格「介護」の新設に係る特例措置

出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律(平成28年法律第88号)が2016年11月28日に公布され、在留資格「介護」の創設に係る規定については、公布の日から起算して1年以内に施行予定のところ、施行日までの間、特例措置が実施されることとなりました。
特例措置の内容としては、2017年4月から施行日までの間に、介護又は介護の指導を行う業務(在留資格「介護」に該当する活動)を開始しようとする外国人から、在留資格変更許可申請又は上陸申請があった場合には、在留資格「特定活動」(告示外)を許可することにより、介護福祉士として就労することを認める、というものです。
対象者としては、施行日までに社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)第39条第1号から第3号までに規定する文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校又は都道府県知事の指定した養成施設(以下「介護福祉士養成施設等」という。)を卒業する者及び既に介護福祉士養成施設等を卒業した者となっています。外国人が日本国内の社会福祉系の学校へ留学して新卒後に介護労働者として雇用される道が開かれましたので、こうした留学生の増加が期待できますし、介護業界のみならず、教育機関、地域社会にとっても目を向けたいところです。

高校生への就職指導で伝えていること

就職を目指す高校生へ模擬面接指導で常々以下のことを話しています。まず、面接を行う企業の担当者も高校生以上に緊張しています。採用専門部署のある大企業ならいざしらず中小企業になると、日ごろ面接経験が少ない担当者が選考にあたることもあります。少しでも生徒の長所を探ろうと親切な質問をしてくれるとは限りません。勢い外見からのイメージ選考に終わってしまうことがあります。ですから、準備する自己PRでは、模擬面接で追加質問された内容を含めるよう勧めています。それと、採用選考は面接時間中だけが対象とは限らないということです。応募会社の敷地に一歩足を踏み入れたらそのときから見られていると思ってもらってかまいません。受付での応対、面接控室での態度など、集中していない時間帯ほど、本性が現れるものです。その意味では、採用選考は会社全体で行われているものです。

2月もあっという間

今日明日と2日続けて高校での就職ガイダンスの仕事が続きます。来週も3校訪問します。その合間合間に他の仕事もいただいています。そういうわけでお客様の年齢層が広いのが特徴です。どちらも楽しく進めたいものです。

半月で設置希望が30台以上

熊本へ進出して半月足らずでスーパードリンク自販機の設置希望が30台以上となりました。設置場所のオーナー様にも、ドリンクを購入されるお客様にとっても、お得なのがご支持をいただいている結果のようです。
年明けから行っていた当社のミニトマト収穫パートの募集は、本日充足しました。ただいま生産真っ盛りです。今週も研修受講が2日、講師登壇が2日と、さまざまな活動予定が目白押しです。

自ら考えられる担い手が育っているか

本日の日本農業新聞にトップリバーの代表者のインタビュー記事が載っているそうです。「人を育てられる農業経営者か」と「作物を生産するだけの農家か」の違いを明確に指摘されていました。この方の著書を以前読んだことがあります。厳しい物言いをされていましたが、現実を言い当てているのは確かです。

『共生保障』読書メモ

宮本太郎著『共生保障』(岩波新書、840円+税、2017年)
p.ⅰ「地域社会が持続困難になりつつあるのではないか。そのような見通しが表明され、実感をもって受け止められている。現役世代が数の上で減少しているだけでなく、経済的に弱体化し、社会的に孤立する人々が増えている。高齢世代など「支えられる側」と見なされてきた層が膨らむなかで、中間層が解体し、地域を支える力が弱まっているのである。」
p.92「「支える側」と「支えられる側」、それぞれの制度が二元化し、その「間」で解決されない複合的問題を抱え込む人々が増大している。もっと多様な人々が加わることができる就労や居住のかたちを構築し、人々をそこにつないでいくことが求められる。」
それにしても劣化した雇用の現場が多いことも現実です。高い倫理観をもった経営者がいかに少ないかと思わされます。

2月に入りました

2月に入りました。初日は鹿児島県内の高校で就職ガイダンスに携わります。この就職指導の業務は今月数回あります。加えて行政書士の業務、これには会の活動もあります。研修を受けたり、講義する方に回ったりします。収穫最盛期を迎えている農場の様子も気になりますし、その労務管理の業務もあります。有望なスーパードリンクの案内にも時間を割きたいと考えていますし、地域福祉の向上に係る活動もいろいろ予定が決まっています。お会いする相手ごとにお渡しする名刺も当然に異なりますので、名刺別の入れ替え補充も欠かせません。いろいろと多岐にわたっての行動が続きますが、バラバラのようでいて後でその時々の経験が役立つことが結構あります。楽しんで過ごしたいと考えています。26日にはJ2も開幕です。そちらも予定に入れています。

就職ガイダンスの季節

夏は高校3年生向け、冬は高校2年生向けの就職ガイダンスの仕事に携わることがあります。どのような仕事に就くかによって人生は変わります。しかし、最初に就いた仕事の内容や取り巻く環境が変わらないということはありません。学卒者が入社後短期間にその仕事の適性を自己判断するのはあまり良くないことだと思います。一方で、仕事の変化・進化に伴って自己の成長を楽しめるかどうかは、職業経験年数に左右されない気がします。