外交成果についての評価

引き続き放送大学テキストの『日本政治外交史』を読んでいます。私が大学時代に履修した同名の科目の時代区分としては、明治・大正・昭和戦前期まででした。幕末に不平等条約を結んで国際社会にデビューした日本が不平等条約撤廃にどう動いたか、やがて第一次世界大戦後は国際連盟常任理事国5か国に仲間入りし、「一等国」に成り上がり、道を間違えていくさまが描かれるわけです。そういうわけで戦後の外交史については、あまり取り扱われていませんでしたので、本書においてそれを振り返るのは半分は同時代に生きている実感も加わりつつ新鮮でした。以下に主だった出来事を内閣ごとに示しますが、現在の安倍内閣を含めて名前を示していない内閣については、逆にいえば歴史に残る成果があまりないといえます。2015年の戦後70年の安倍談話は、村山談話を踏襲したといいながら将来世代の謝罪の否定を盛り込んだことにより、対アジア的には日本への不信を呼び込む結果になったことが否めません。この間の日本の国際社会における存在感は経済面が主であり、米国の顔色をうかがいながらの外交というか、相手国からも米国の手下という見方をされながらの外交という側面がありました。
第3次吉田茂内閣(1949.2~1952.10)対日平和条約・日米安保条約、日華平和条約
第3次鳩山一郎内閣(1955.11~1956.12)日ソ共同宣言、日本が国際連合に加盟
第2次岸信介内閣(1958.6~1960.7)日米新安保条約
第3次池田勇人内閣(1963.12~1964.11)OECDに加盟
第1次佐藤栄作内閣(1964.11~1967.2)日韓基本条約
第2次佐藤栄作内閣(1967.2~1970.1)沖縄返還合意
第3次佐藤栄作内閣(1970.1~1972.7)沖縄返還
第1次田中角栄内閣(1972.7~1972.12)日中国交正常化
福田赳夫内閣(1976.12~1978.12)日中平和友好条約
村山富市内閣(1994.6~1996.1)戦後50年の村山談話
小渕恵三内閣(1998.7~2000.4)日韓共同宣言
第1次小泉純一郎内閣(2001.4~2003.11)日朝共同宣言