話す書く能力といいながら

2020年度から始まる大学入学共通テストで活用予定だった英語民間試験について一転導入見送りとなったことは、まずは歓迎したいと思います。外国語の話す書く能力を測るといいながらなぜ英語だけなのか、という気がします。確かに公用語として英語が席巻しているのは分かりますが、どうしても英語の技能だけが重視されるのが気に入りません。これから技術が発展すれば、自動翻訳はますます優れてきて日常的なコミュニケーションでは、差しさわりがない感じを受けます。どの学問分野であれ、専門を究めれば究めるほど専門用語がごく狭い範囲の研究者でしか通用しないので、外国語よりも専門領域の理解が先ではないかと思います。海外留学の予定もない受験生にまで国主導で民間英語試験業者の懐を満たさせるのも公正さを欠く話です。