「おしん」で人権を考える

NHKのBSプレミアムで放映されている「おしん」を結構見ています。最初の放送当時は大学生時代だったこともあり、ほとんど視聴したことはありませんでした。ただ、おしんに対する佐賀の義母の仕打ちがあまりにもひどいと、佐賀県民からNHKへ大量の苦情が寄せられているという報道が盛んだったのはよく記憶しています。けさの放送でも義母が、おしんから夫(義母の三男)へ宛てた手紙を勝手に開封し破棄するシーンが出てきていました。ドラマではこの行為がしばしばあります。これを現在の刑法の規定に当てはめると、佐賀の義母は刑法第133条「信書開封」(封をしてある誰かの手紙を勝手に読んだ人は、1年以下の懲役か20万円以下の罰金)や刑法第263条「信書隠匿」(他人の手紙を隠した人は、6カ月以下の懲役か禁錮または10万円以下の罰金か科料)に問われることになります。子どもたちが、『こども六法』を傍らに置いて「おしん」を見ながら人権を考えてみるのもいいなと思います。