規範の始まり

東京国立博物館で開催中の特別展「三国志」が10月には九州国立博物館へやってきます。大いに関心はあるのですが、とりあえず古典中国の研究者である渡邉義浩氏による『漢帝国』(中公新書、880円+税、2019年)を読んでいます。帝国の規範となる『史記』などの書物の存在を面白く思いました。皇帝を諫める存在でもあり、忖度される存在でもあり、現在の権力と憲法・法律・公文書との関係に近しいものを感じました。氏族制を排除する考え方もあり、天子と皇帝の据え方についての考え方も面白く読みました。漢帝国の時代の思考と行動がそのまま現代の中国に影響しているとは思いませんが、文化的背景で引きずる点はあるかもしれません。西洋哲学と古典中国のどちらの文化からも、内政と外政へのうまい制御の仕方が学べるはずです。素養として必要だと思います。