読み比べの結果は

内藤克著『残念な相続』(日経プレミアシリーズ、850円+税、2018年)と税理士法人レガシィ著『やってはいけない「長男」の相続』(青春新書インテリジェンス、830円+税、2018年)の2冊、同じ相続対策本を読み比べてみました。消費者目線で軍配を上げたいのは、後者の方でした。消費者として何を準備すればよいか、何を専門家に依頼すべきなのかが、よく理解できました。相続対策はどちらが節税になるかという視点だけでなく、どちらが円満な相続ができるかという視点も大切だと思いました。前者は節税面でどちらが得かという解説が多く、消費者の気持ちから距離を置こうという姿勢が強すぎるように思いました。後者は消費者が抱え持つ関係や事情に配慮した提案が豊富だと思えました。もしもどちらの専門家に依頼したいかといえば、後者です。