歴史をどこから見るか

岡本隆司著『 世界史序説 アジア史から一望する』(ちくま新書、860円+税、2018年)を読んでいるところです。一般に世界史といえば、西欧起源の思想が中心になるのですが、本書はモンゴル遊牧民やムスリム商人が歴史の表舞台に立っていた時代を描写してあり、読み物として面白かったです。西欧が台頭してくるのは海上交易が盛んになってくる時代からで、影響力や存在感を増してきたのはそこ400年ぐらい前からだと考えてよさそうです。中国にしても時代ごとにさまざまな民族のパワーが上下していて、一面的な理解では見誤ってしまうことを改めて感じました。ウイグルの人々も元はといえば、トルコ系であるわけで、ユーラシア一帯の人の流れの歴史を振り返ると、国境という概念も当然のことながら新しいことだと思えます。あまりにも今を見過ぎて考えが固定化しないようにしたいものだと感じました。