裁判官は頭の中を覗かれる仕事

24日、福井地裁の林裁判長は、関西電力高浜原発3・4号機再稼動を即時差し止めた今年4月の同地裁・樋口裁判長(当時)による仮処分決定を取り消しました。大飯・高浜原発差止仮処分弁護団共同代表の河合弘之弁護士は、決定内容が「(取消しを求めた)関電の主張のコピペだ」と語っています(朝日新聞記事より)。河合弁護士の著書『原発訴訟が社会を変える』で振り返ると、樋口判事は、高浜原発の運転差止め以前に出した大飯原発3・4号機運転差止め判決文に次のような一節を書いているそうです。「当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題等とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている」。つまり、電気代の安さよりも、国民の生命と安全な暮らしが優先ということになります。極めて当然の判断だと思います。このように裁判官の判断は公開されますので、頭のデキが公然と評価の対象となります。なんとも因果な商売ですが、一方の林判事は、電力会社側の主張の完全コピーで職務を果たしていたということですから、それはそれで相当図太い神経のようです。