日別アーカイブ: 2017年12月7日

審査人の資質

熊本県の水俣病審査会と熊本地震災害関連死審査会の大きな違いは、委員が医師だけで構成されているか、法律家も委員に加わっているかだと思います。この種の審査会では、医師はどうしても症状だけを診ようとします。特に水俣病においては、誤った判断条件に縛られた医師の審査が多くの被害者を切り捨ててきました。審査のポイントは、症状だけの判断ではなく、原因と結果の関連を認めるかどうか、つまり因果関係が認められるかどうかになります。そうした部分の判断には、法律家の視点が欠かせません。ただ、医師にしても法律家にしてもその肩書だけでなく、認定業務に携われるだけの思考能力があるかどうかは、別問題です。その資質を判断する力が行政にあり、さらにそれを主権者がチェックできる仕組みがあるかどうかも問題になります。『<水俣病>事件の61年』を読んでそんな思いを強くしました。