日別アーカイブ: 2017年1月13日

多様性と寛容さが持てる世界へ

55歳と、私と同世代にオバマ米大統領の退任演説で、印象深かったのは、多様性と寛容さが米国の強みだと訴えかけた点でした。反面、核兵器のない世界や国内の銃規制という点では、自身の思いを達成するには至らなかったわけで、演説では触れられていませんでしたが、一人の地球市民として民主主義の実現過程で今後も影響力を発してほしいと思います。米国はもともとヨーロッパにとっての「自由な刑務所」として始まったのですが、当然それでは誇りが持てないので、その歴史を見ない形での、つまり英国からの独立を勝ち得たという建国神話を打ち立てて歩んできた歴史があります。先住民を含めて元をたどれば誰もが移民という社会において、多様性と寛容さは国の強さを生み出す絶対の価値であることが受け入れられてきたとみられていたのですが、現在それが揺らいでいます。しかし、多様性と寛容さの重視は米国のみならず世界のどこでも必要なことです。米国の後退危機に追随せずに、オバマ氏の言葉を受け止めたいと思います。