遺言相続」カテゴリーアーカイブ

戸籍の束の話

昨日参加した相続登記の講座で講師の登記官が数次相続の登記申請で20㎝を超える戸籍の束を取り扱ったことがあると言われていました。ですが、それを上回る厚さの事例も登記官の間で伝説としてあるそうです。土地利用は生きている人がいるからこそできるのであって、いくら相続権があってもその土地があることも知らないであろう所在不明の人を追いかけるのはあまりにも負担が重すぎます。農地の賃貸借では相続人全員の同意が得られなくても貸せる制度ができましたが、それぐらいハードルを低くして所有権移転を確定できるようにできないものかと思います。今も不在者財産管理人を選任してもらってできなくはないですが、実態として今まで所在が知れなかった相続人が所有権移転後に権利を主張してくる可能性はゼロに近いのが実態だと思います。

相続についての相談

10月6日昼の熊本駅はワールドカップラグビーのフランスvsトンガ戦の観客であふれていました。そんななか、熊本地方法務局で全国一斉の催しである「法務局休日相談所」が開催されるのを知って「相続に関する無料講座」を聴講しにいきました。講座は法務局職員による「相続登記について」が30分と、公証人による「相続と遺言」が60分となっていました。聴講者は高齢者が多く20人程度でした。分かりやすい内容だっただけにせっかく休日に開かれるのに少しもったいないなとは思いました。本来であれば事前予約制だったのですが、当日まだ受け付けてもらえるということで、併催されている相談コーナーも利用してきました。
相続登記の手順について以下の質問をして回答を得たので、参考までに記載しておきます。
1.相続対象の建物表示が登記内容と現況で異なる場合、表示の更正も行わなければならないのか? (答え)登記内容通りの表示のままで所有名義の変更、つまり相続はできるそうです。遺産分割協議書には登記されている建物の家屋番号だけ書いて、現況とは異なる床面積の数値の記載は不要とのことでした。表示の更正の登記申請をするとなると、図面の提出も必要になり、専門職の代理人に依頼すると、費用もかかります。費用をかけるかどうかは相続人の判断に任されます。
2.一筆の土地を複数の相続人で分割して相続したい場合、一旦共有で相続してその後に分筆するのか、分筆してから相続することができるのか? (答え)どちらもできるそうです。相続前に相続人が被相続人名義の土地を分筆してから遺産分割協議することができるそうです。ただし、分筆となれば測量などを専門職の代理人に依頼しなければならず、費用がかかります。将来のことを考えれば共有ではなく分筆してそれぞれ単独所有した方が処分しやすくなります。

行政書士に聞いてみよう

9月28日の熊本日日新聞最終面に熊本県行政書士会が10月に実施する無料相談会の広告が掲載されています。暮らしの困りごとはいろいろ専門家に聞いてみるのが解決への早道です。ぜひ活用してください。

10月の相談員担当

以下の日程で行政書士無料相談員として参加対応します。
10月17日(木)10:00~16:00、鶴屋百貨店本館7階 レストランアベニュー レストスペース
10月20日(日)13:00~17:00、熊本市国際交流会館2階 外国人支援総合相談プラザ

安易な仮払い利用は危険

今週末に地元でエンディングノート活用の講話を行います。その中で、相続法の改正についても少し話をします。7月1日から施行になった相続制度の一つとして遺産分割前の仮払いがありますが、故人の借金が多い場合、安易に利用してしまうと、後で「相続放棄」ができないことがあるので、慎重に考えないと危険です。
相続が開始した場合、相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。その選択は、自身が相続人であると知ったときから3ヶ月以内に行う必要がありますので、その見極めがつかない時期に仮払いを利用すると、単純承認したとみなされかねない危険があります。
1.相続人が被相続人(亡くなった方)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ「単純承認」
2.相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない「相続放棄」
3.被相続人の債務がどの程度あるか不明であり、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ「限定承認」
※相続人が、2の「相続放棄」又は3の「限定承認」をするには、家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりません。そして、これは 自身が相続人であると知ったときから3ヶ月以内に「相続放棄」や「限定承認」の手続きを取らなければ、自動的に「単純承認」となります。「限定承認」をする場合には、相続人となった人全員が共同で申し立てすることになります。

いい講師とは

本日は所属団体の研修でした。講師が言われるには、いい講師とは受講者にもっと勉強しようという意欲を湧かせることだそうです。その意味では、本日のテーマが相続法の改正だったのですが、さまざまな課題が見つかり、専門家としてどうすべきか考えさせられる点がありました。たとえば、遺産分割前の仮払いが認められるようになりましたが、被相続人の借金が多い相続人がヘタにこれを使うと、相続を承認したことになり、あとで相続放棄ができず借金を背負ってしまう危険性があります。もう一つ相続人ではない長男の嫁の特別寄与料の請求が認められるようになりましたが、これは6親等以内の血族や3親等以内の姻族に限られます。事実婚や同性婚のパート―ナーが請求することはできません。法律の落とし穴・傘の外を知らないでお客に説明すると迷惑をかけてしまいます。来週は自身が講師として話す機会があるので役立てたいと思います。

終わりはいつかわからないもの

先週、今週と2週続きで知人の訃報に接しました。亡くなられた年齢も国籍も異なりますがどちらも最近も連絡をとったばかりの方だったので、突然のことで驚きを感じました。一方で私自身は、なんだかんだで時間が流れる日々を送っています。亡くなられた方にはやり残したことがあったかと思います。しかし、天命に任せるしかないというのも真実です。

欠格事由からの削除

本日、「成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律」(欠格条項削除法)が成立したそうです。国家公務員や士業者等を含め、その職業によっては「成年被後見人又は被保佐人」は、その仕事に携わる資格がないとされていました。この法律の成立により行政書士法の欠格事由を定めていた第二条の二第二号にあった「成年被後見人又は被保佐人」は削除されることになります(第四十五条)。行政書士法の一部改正は、前記の法律公布の日から起算して六月を経過してからとなっています。弁護士法や司法書士法も同様の改正となりました。「成年被後見人又は被保佐人」に一旦なれば死去するまで終了しないと思われがちですが、心身の故障が回復すれば終了することもありえるわけで、つまり業務への復帰の可能性があるのに資格を取り上げるは酷だという考え方からこうなったんだろうと思います。しかも資格が取り上げられるぐらいなら成年後見制度を利用したくないとなるのも当然なわけで、利用促進策の一面もあります。後見を受けるのは海の干満と同じで一時のことに過ぎないと考えてみなければならないのかもしれません。

LGBTと任意後見

成年後見制度についての勉強会で、LGBTパートナーが互いに任意後見契約・死後事務委任契約を結ぶことで、通常の配偶者(推定相続人)が行うのに近いパートナーの終活が実現できることにについて知りました。ついつい専門家が後見人になることを考えがちですが、法律婚でなくとも信頼おけるパートナーが後見人になってくれるのが、当事者にとってはベストだと思います。使い勝手が悪いといわれる成年後見制度ですが、活用しきれていない面もあることを感じました。写真は、宮崎県の青島の風景です。

死後の心配ビジネス

このところの週刊誌は、死後の手続き解説流行りのようです。自ずと読者の年齢層が知れます。ついに私も新聞広告に釣られて週刊現代の別冊を手に入れて、読んでみることにしました。思っていたのと違う最期の悲喜劇が載っていておもしろい読み物だと思いました。どんなに当人が死後はこうしてほしいと思っていても、その考えが実現してくれる人に伝わっていないことがしばしばあるようです。なんだかんだいってもお金がかかります。親族とはいえども手前勝手な故人の意思をおいそれとは実現してくれません。どうしてもということであれば、完全履行してくれる専門家や業者を見つけてわたりをつけておくしか、手はなさそうです。

行政書士会のチラシその2

日本行政書士会連合会のマスコットキャラクター・ユキマサくんを使用したほんわかした仕上がりです。ウソではありません。

http://attempt.co.jp/wp/wp-content/uploads/2019/03/kansatsu2.pdf

通夜参列

所属団体の前会長の通夜に参列しました。全国の単位会や取引先からの生花スタンドがおそらく100基以上立ち並び、参列者も多数ありました。開式のアナウンスでも故人名の前に職名が付けられ、同じ士業職の喪主のあいさつでも、とにかく最期まで職務と研鑽に励まれた人生が語られ、専門職業人として全うされた凄みを感じた通夜でした。さて、私はこれからどのような時間を過ごしていくのか、少なくとも家業はありませんので、ずいぶん異なる道を辿りそうだと思いました。

葬送について

たまに海洋散骨や大学医学部への献体希望の話を伺うことがあります。まず海洋散骨についてですが、遺骨を撒くことは望ましくありません。沿岸から遠い外洋で遺灰を撒くのは認められると思います。近海で漁業や養殖が行われている海域ではやめるべきです。そのため、海洋散骨を望むのなら火葬においても粉状になるまでよく焼いてもらう必要があります。次に献体ですが、亡くなると遺体を大学から受け取りに来てくれます。ただし、注意しないといけないのは、遺族の元に火葬された遺骨が戻ってくるのは数年先になります。したがって、葬儀や納骨の時期は未定となります。遺族となる方がいない場合の献体については、本人が葬儀や納骨のあり方についてもその意思を明らかにするなり、それを託す人を指名しておかなければ願いは中途半端になってしまいます。

身じまい

昨日は所属団体と金融機関との合同のエンディングノートセミナーに参加しました。そしてきょうは地域密着型の介護事業所の運営推進会議に出席しました。どちらも看取りが話題になりました。たとえば、救急搬送や献体希望についての取り扱いについては、本人の希望をあらかじめ確認してもしもの際にその意思に沿う必要があります。ただし、その希望をかなえるならどのような問題が起こるかも本人や家族も十分理解しておく必要があります。

189いちはやく

最寄りの児童相談所へ電話がつながる全国共通のダイヤル番号189というのがあります。語呂合わせで「いちはやく」となっています。児童虐待かどうか疑わしくてもまずは地域からの情報が大切です。私自身はまだこの電話で連絡したことはありませんが、児童の生命がもっとも大切です。悩む前に連絡した方が、気づいた人も楽になるのではないかと思います。学校も役所も間違った個人情報保護意識にとらわれている中には職員がいますが、生命の保護の前に立ちすくむ必要はありません。
もう一つは、2月22日の行政書士記念日のPRです。当日の10~16時、熊本上通郵便局で開かれる無料相談会に相談員として参加します。