水俣病」カテゴリーアーカイブ

水俣への旅のご案内

女性対象の旅のご案内を、水俣病資料館語り部の会事務長さんからいただきましたので、紹介します。旅の案内人は、地元・水俣の女性たちです。水俣のいろんな魅力に触れられそうです。申し込みは、リーフレットに掲載されているQRコードからお願いします。

義によって助太刀いたす

水俣病を告発する会の代表だった本田啓吉先生が鬼籍に入られて13年になります。裁判闘争の初期のころ、「義によって助太刀いたす」という有名な言葉を出されたことは、渡辺京二さんの著作で紹介されています。つまり、私は本の中でしか、その言葉を知りません。生前お会いしたころの先生はいつも穏やかで激しい物言いをされる方ではありませんでした。だからなのか、時折この言葉が気になります。そして、何の義理がなくても不条理な環境に置かれた出来事があれば、黙って見過ごしてはならないと、ついつい首を突っ込むことがあります。えてしてあまりお金にならないことだから、損得を考えずに本気で動けるのかなと思います。
写真は、6月30日の群馬戦のもの。昨夜の天皇杯2回戦の鳥栖戦は惜しくもPK戦負けでした。

教訓を忘れない病名は他にあるか

このところ地元紙が、水俣病という病名をメチル水銀中毒症へ変更を求める市民の動きがあることから、そのことの是非を考える記事を出しています。よく水俣を訪問することが多い私にとっても気になる問題です。というのも、水俣病という名称にはメチル水銀中毒症という症状を指す病名の意味合いもありますが、原因企業を行政が擁護して被害拡大を招くばかりか救済にもずっと後ろ向きである被害者圧殺の事件の総称として定着した歴史があります。そのため水銀条約にも水俣が冠せられるようにもなりました。一時期は被害者の方からチッソ水俣病として原因企業の名前を記憶に留めるために改名の動きがあったこともありました。病名を変更しての何か特別のメリットも感じられません。事件が風化することで環境保護に熱心な良いイメージの方をかえって失うのではという気がします。

丸木作品展示への期待

昨日は水俣病歴史考証館を運営する一般財団法人水俣病センター相思社の理事会に出席しました。前年度下半期に、このたび建物解体されることになった、乙女塚の「みんなの家」から「沖縄の図」「原爆の図」「水俣の図」で世界的に著名な丸木位里さん・俊さんの作品が、考証館へ寄贈されました。考証館内での整備された保管環境の中で、早く公開展示されることを願っています。そのための資金支援や全国の丸木作品収蔵ミュージアムとの紹介交流が生まれることも期待しています。

責任の問い方

養液栽培による農業事業を行っていたころ、原発プラントと同じような問題を抱えていると思いました。農業の場合、生産性を高めるためにまず技術的な成功を追い求めがちです。しかし、どうしても肥料の排液が出てしまいます。冬場のハウスであれば、暖房による温度や湿度管理、果ては二酸化炭素濃度も考えなければなりません。技術的に正しいことを突き詰めれば、経費は天井知らずに上昇します。そうなると、経営的には採算が合わないことになるので、技術的にはここまでしたいということが分かっていてもあえてセーブすることをします。それと、排液はそのまま農業用水路へ流しますから、当然水質を変化させます。環境への影響はつきものです。もしも循環処理するとなると、その設備のためにさらに経営を圧迫します。原発もそうです。技術的に管理を極めれば環境への危険性は低くなるでしょうが、採算のとれる電源ではなくなり、経営的に成り立たなくなるから、どうしても管理にはある程度の線を引くという対応になってしまいます。公害病の原因企業も似たような対応を図ってきました。
このように、事業を例にとると、技術、経営、環境の3つのバランスの取り方が重要です。それぞれのマイナス部分の内容次第では事業自体が成り立たないことがあるかもしれません。
もうひとつ考えたいのは、何か問題が発生した時に、それに対処する人が、いろんな部分への影響を多面的に考えられるかが問われると思います。問題解決能力のある人には、そうした多面的な見方ができ、そうでない人は一面的な見方しかできないという気がします。問題解決能力のない人への責任を問わなければならないとき、一面的に問うのではなく、多面的に問う必要があるかもしれません。

お手盛り感が半端ない

3月16日の地元紙に載っていた同紙主催の出版文化賞のお手盛り感が例年通り半端なくがっかりものでした。受賞作4作品中の実に3作品がグループ子会社の出版社が版元となっていました。通常、新聞社主催の出版物表彰において自社あるいはグループ会社による出版物は選考対象としないのが暗黙の了解です。それをすれば、ノーベル賞においてスェーデン王室関係者を受賞者とするようなものだからです。今回、知人の著作がノミネートされていましたが、こうした三流出版文化賞などに引っかからなくて良かったと思います。

エセ専門家に任せられない

『環境と公害』の最新号を読むと、水俣病の認定や裁判で、いかに疫学的因果関係を理解していない医師や法律家が判断にかかわっているかという構図がわかります。資格名は専門職ですが、実は肝心なことを知らない、これほど始末に悪いものはありません。なんか根本の知力が欠けている人が意外と重要な権限を持つ仕事を任せられているのではないかと思うことがあります。行きがかり上そうなったのかもしれませんが、これは悲劇です。そういう人ほど再教育が必要なのではないでしょうか。趣味で放送大学の講座を聞いていますが、哲学や人類学、言語学あたりは面白いです。

環境と公害2019年1月号

岩波書店から季刊で出ている『環境と公害』の最新号が、「水俣病の疫学」と「東日本大震災と原発事故〈シリーズ33〉ふるさと喪失の被害実態と損害評価」の特集を組んでいたので、即買いしました。さらに、巻頭エッセーは沖縄に対する歴史的差別をテーマとしたものでした。これから、水俣ー福島ー沖縄が抱える問題はつながっていることを意識しながら読んでみたいと思います。

なんとも浅ましい

NHKのEテレで15日の午前0時から再放送があると聞いていた、写真集「水俣」で知られるユージン・スミスの素顔を追ったドキュメンタリー番組を視聴するつもりで、他の書類作成をしていたのですが、ついその書類作成に没頭して、気づいたら視聴時間を逃していました。それはともかく、今年生誕100年を迎えたユージン・スミスが世界に伝えた公害の原点・水俣での人となりが米国で映画化されます。しかし、地元水俣の市長らはこれを歓迎せず、協力しない姿勢を見せているようです。なんとも浅ましい限りです。伝えるべき姿は今も残っています。

戦後史としての読み方

宮本輝氏の『流転の海』完結を受けて5日の朝日新聞、13日の読売新聞とNHK「ニュースウォッチ9」で本人が取材に応じている記事や放送に接しました。実際に作品を読んでみると、戦後の庶民の暮らしぶりが丹念に描かれています。第9部では中国の文化大革命やベトナム戦争といった当時の国際情勢についても触れられています。主人公の主治医が引退後に水俣へ入って水俣病患者の診察を通じた支援を行っているというくだりもあります。大阪の医師で実際にそうした活動を行った方がモデルとしていたのか、あるいは時代背景を盛り込むための完全な創作なのか、確認していませんが、さりげない数行の記述に作品の深さを感じました。

脳の萎縮

一昨日放映のNHK番組「プロフェショナル」で、児童虐待の結果、子どもの脳を委縮させる影響があるという研究データがあることを知りました。この研究を行ったのは、熊本市出身の小児神経医です。学校は異なりますが、私と同学年世代の方でした。発達期の子どもの脳に影響がある不適切な養育には、当然その子どもの親たちの暮らしぶり、抱えるストレスが関わっていると思います。もっといえば、さまざまな社会の課題が親の行動にも関わっているかもしれません。不幸のトリクルダウンを感じました。

荻上チキ・Sesssion22

2018年11月1日(木)放送のTBSラジオ「荻上チキ・Sesssion22」に、水俣病センター相思社の常務理事の永野三智さんが出演し、1時間にわたって水俣病が特集されました。アーカイブ(TBSラジオCLOUD)において無料で聴くことが可能です。https://www.tbsradio.jp/309120

映画「ミナマタ」への期待

水俣病を世界に伝えた米国人写真家、故ユージン・スミス氏の生涯を描く映画「ミナマタ」(原題)が、米人気俳優のジョニー・デップさんの主演により今度制作されるそうです。生誕100年、没後40年となった先月、映画関係者が水俣病センター相思社の水俣病歴史考証館を訪れたそうです。同館には、ユージン氏が取材中にチッソ社員から暴行を受けた五井事件の資料展示もあります。ちょうど本日、水俣を訪ねました。写真は同館裏のクルミの木です。対岸の天草の島々が近くに見えるほどの快晴でした。

私たちが知らなかった声を聴く

水俣病センター相思社常務理事の永野三智さんが先月、著書『みな、やっとの思いで坂をのぼる 水俣病患者相談のいま』(ころから、1800円+税、2018年)を刊行しました。10月6日の朝日新聞読書面には、哲学者の野矢茂樹氏による同書の書評が「私たちが知らなかった声を聴く」という見出しで載っていました。心打たれる紹介でした。

低農薬りんご

水俣病センター相思社が例年行う長野県産低農薬りんご販売の注文受付が始まりました。紅玉、シナノスイート、ふじ、シナノゴールドの4種類を扱っています。箱サイズは5㎏、7㎏、10㎏と3種類あります。昨シーズンは、どの箱サイズでも送料が一緒なのでシナノスイート、ふじ、シナノゴールドの10㎏を注文しました。ただし、10kgだと個数が相当あり、1カ月内では消費できないので、今年はダウンサイズして注文しようと思います。りんごの食べ方は人それぞれの好みがあると思いますが、高校生の時の国体開催地が青森、長野と、りんごの産地だったこともあり、皮ごと丸かじりするのが、好きです。そのために歯の健康管理も気を付けています。

本日の地元紙読者投稿欄

本日の熊本日日新聞読者ひろば欄で私の投稿「水俣病事件史の基本教科書」を採用掲載いただきました。水俣病センター相思社のクラウドファンディングにも貢献できればと思います。投稿で取り上げた本の表紙を描かれた経営者の方とは、30年余前に当時勤務していた会社の営業先でしたので、名刺交換させてもらったことがあります。また、この方が中学生だったときの恩師が、私が高1のときの担任の美術の先生という縁もあります。さらに娘さんが大学での後輩にあたります。