カテゴリー別アーカイブ: 在留資格 国際人材

国民と住民

ある政党の広告で、「政治は国民のもの」というフレーズがありました。国民が主権者であると宣言した日本国憲法を持つことから至極まっとうな言葉だと思いますが、国民イコール日本国籍をもつ日本人に限定しているなら、物足りない気がします。中長期在留外国人も住民登録されている社会にあっては、国籍を問わず住みよい安心な社会であるかが重要です。外国人であっても日本国内で保険年金税金を納めたりして将来を支えてくれる仲間です。

外国人被災者支援は足りているか

熊本市に「コムスタカ 外国人と共に生きる会」という外国人支援活動をしている団体があります。代表者は私と同じ行政書士の方です。2カ月前に起こった熊本地震以降、外国人への緊急避難所支援を行い、現在は生活支援として地震関連の多言語情報発信を行っています。7月3日(日)13:30-16:30、くまもと県民交流館パレア10階第7会議室において「熊本地震! 外国人被災者救援活動の歩みと課題を考えるシンポジウム」が開かれます。参加費無料ですが、定員が50名までとなっています。

憲法の役割を知っているか

くまもと県民カレッジもそうですが、所属団体の会員向け動画サイトで配信している伊藤真氏による憲法講義は、たいへん理解しやすく価値の高いものです。それにしても、主権者である国民が憲法の役割そのものを理解しているとはいえないことに危惧があります。この点は学校教育でも不足している部分です。憲法は法律ではありません。憲法は公務員を含む権力者に義務を課すものであって、国民に義務を課すものではありません。憲法を守らなければならないのは、権力者です。あえていえば、国民が憲法を守る義務はありません。国民の義務を明記するのは法律です。ところが、こうした基本がわからない人は、憲法にたかだか明治以降の伝統を盛り込もうとか、国民の義務を書き込もうとか、はたまた国民の求めに応じずに権力者の思いだけで改正を提案するとか、見当違いの行動に走っています。川崎でヘイトスピーチを行う団体が道路でのデモが中止に追い込まれた際に、その主催者が憲法で認められた表現の自由を侵害されたといってましたが、別に権力者から侵害されたわけでもないのに、そんなときだけ外国人の人権を顧みない連中が、しかも普段彼らが忌み嫌う憲法を持ち出すのは、なんかやっぱり勘違いしていると思わされました。

平成28年度行政書士相談の日程

熊本県行政書士会の派遣相談員として下記の無料相談会に赴きます。
■平成28年6月22日(水)11-16時 熊本県行政書士会館
■平成28年8月3日(水)13-15時 熊本市国際交流会館
■平成28年11月9日(水)10-15時 大矢野郵便局
■平成29年3月8日(水)10-15時 大矢野郵便局

移民政策セミナー聴講メモ

ドイツの総領事を招いての移民政策を考えるセミナーに昨日参加しました。ドイツの移民・難民政策についての基調講演があり、日韓の移民政策の現況報告を交えたパネルディスカッションという構成でした。
まず移民政策ですが、ドイツの昨年の経済成長率は1.7%とある通り、ドイツは移民受け入れにはメリットがあると捉え、移民を歓迎してきました。韓国も2003年に雇用許可制を導入し、外国人労働者の受け入れを拡大する方向に転換してきました。片や日本は外国人を取り締まりの対象として正面切った移民政策を持たずに今日にいたっています。
難民政策についてですが、ドイツは、ドイツ連邦共和国基本法第16a条第1項に基づき、政治的に迫害される者は庇護権を享有する、とあります。しかし、その人口8100万人のドイツは、昨年1年間の難民流入が110万人、今年1月だけで9.2万人の難民が入ってきており、さすがにこの急激な増加に態勢が追いつかない状況となっています。日本の難民受け入れはかつてインドシナ難民の例がありますが、昨年1年間の難民認定がわずかに27人、申請者に対する認定率が、0.36%となっています。
一つ考えなければならないのが、受け入れ側の社会への統合のあり方だろうと思います。総領事の言葉で印象に残ったのが、「ゲットーを作らせない」というものでした。出身を問わず住民同士の顔が見える関係を築くことで相互理解が進み、近隣社会も安定するということではないかと思います。同質の内なる意識が高すぎると、異質なものに対するいわれのない排除が働き、かえって社会の発展を妨げてしまうのではないかと思います。

移民政策を考えるセミナー

2月27日に開かれる移民政策を考えるセミナーを聴講予定です。ドイツの例を基に考える内容になっていますが、現在の国内における外国人労働としては技能実習生制度があります。農業分野でもJAが監理団体として中国やベトナムから実習生を受け入れています。先日、地元JAの広報誌を見たのですが、新人実習生の声を読んでみると、多くが将来も日本で暮らしたいという夢が語られています。技能実習の本来の目的は、実習期間終了後、母国へ帰って身に付けた技術を生かすことになっていますが、当事者の気持ちは別のところにあり、後々問題を起す種ともなっています。さてどうするのか、考えてみたいと思います。

結局は個人

昨夜のNHK総合「クローズアップ現代」の「シリーズ「新たな隣人たち」2 どう受け入れますか?外国人労働者」と、BSフジ「プライムニュース」の「『佐藤優・山内昌之登場 2016年世界情勢と日本』 【前編】」を立て続けに視聴しました。国家や民族、宗教という括り方だけでは分析できない時代になってきたなあという思いをいだきました。ちょうど本日は、熊本市国際交流会館での外国人のための無料相談会の相談員として出向きます。

外国人雇用は表玄関から受け入れを

12月21日の日本農業新聞1面コラムにおいて、内田樹氏が「米国模倣は解ならず」というタイトルで、米国のこれまでの発展の歴史は特殊だったと、書いていました。米国が繁栄できた、アドバンテージの理由は二つあると、そこでは指摘しています。一つは、ただ同然の労働力である奴隷制度があったこと。もう一つは、ただ同然のエネルギーである石油の産出というのです。ですから、米国をマネるのはムリというわけです。しかし、日本でも安上がりな労働力として外国人技能生を招いてたりしています。米国を引き合いに出すのもいいですが、まず足元も見ないといけない気がします。外国人雇用については表玄関からの受け入れを進めるべきだと思います。

4万年前からの視点

斎藤成也著『日本列島人の歴史』(岩波ジュニア新書、840円+税、2015年)を昨日から読んでいます。中高生向けの新書という触れ込みですが、どうしてどうして十分大人向けの良書です。ヘイトスピーチを繰り広げながら自らを差別主義者ではないという錯乱した言辞をネット上で見かけることがありますが、そういうおバカにはぜひ読んでもらいたいものですが、岩波書店からの出版物というだけで、逃げ回られるのがオチなのが惜しく思います。
さて、前置きが長くなりましたが、著者はヒトゲノムの研究者です。約4万年前頃から日本列島にヒトが生息し始めたらしいのですが、その日本列島人の来歴をヒトゲノムを手がかりに解き明かしています。ですが、本書の展開はそれに留まらず、現代から過去へと遡り、4万年前だけではなく4万年間の変化を見渡します。そのなかでは、琉球もアイヌも弥生も縄文も登場してくる壮大な絵巻を呈します。
日頃、現代政治の思想を考えるには、だいたい150年前から流れを紐解いていけば良いと考えていましたが、さにあらず、昨今の国際問題を踏まえると、せめて東アジアだけでいっても4万年前からの視点が必要だと感じます。

熊本の8士業による無料合同相談会

行政書士をはじめ国家資格の専門士業8団体の専門家が、熊本県下にお住まいのみなさまを対象とした無料の相談会を開催します。官公庁への申請など行政手続き、遺言・相続、その他法律全般、登記、境界、不動産の価格、年金、経営、労働、税金、会計など社会生活上の様々な問題に応じています。事前予約・申込は不要です。ぜひご利用ください。
【日  時】平成27年11月29日(日)
午前10時から午後4時(電話相談の受付は午後3時30分まで)
【場  所】くまもと県民交流館パレア
〒860-8554
熊本市中央区手取本町8番9号
テトリアくまもとビル10階 会議室6(受付)
★当日は電話相談も受け付けております。
【受付番号】096-312-3250
※受付日時以外での対応はできません。ご了承ください。
※回線が限られており、対応できない場合があります。
※複数の専門家の回答は難しい場合があります。
【主  催】熊本県専門士業団体連絡協議会
★熊本県専門士業団体連絡協議会参加団体
熊本県行政書士会、熊本県弁護士会、熊本県司法書士会、南九州税理士会熊本県連合会、
熊本県社会保険労務士会、熊本県土地家屋調査士会、公益社団法人熊本県不動産鑑定士協会、
日本公認会計士協会南九州会熊本県部会
【後  援】熊本県、熊本市

無料相談会情報

熊本県行政書士会主催の無料相談会に相談員として参加する機会があります。ちょうど昨日も熊本県庁の人権センターに詰めておりました。来年3月までの相談会で当職が参加予定の相談会を紹介します。
2016年1月6日(水)13-15時、熊本市国際交流会館2Fカウンター 「外国人のための無料相談会」
2016年3月9日(水)10-15時、大矢野郵便局 「ゆうちょ銀行 行政書士による無料相談会」
2016年3月22日(火)11-16時、熊本県庁新館2F人権センター 「身近な問題相談会」

交流する弥生人

10月23日~11月29日の間、八代市立博物館未来の森ミュージアムにおいて開かれている、特別展「交流する弥生人~邪馬台国の時代のやつしろ~」にはたいへん興味が惹かれます。まだ観覧していませんが、チラシに載っている国宝銅鐸の紋様・図画は、現代人の眼からしても斬新なデザインだと思います。弥生時代というと、農耕生活が始まり定住化が進んだ時期と思われていましたが、かなり交流があったようです。その意味でいえば、現在の私たちも元々はすべて外国人といえます。狭い日本意識から抜け出してみる思考があっていいのではないかと思います。

10月11日に国際交流会館で外国人向け相談会

「第12回城下町大にぎわい市」の関連イベントとして熊本市国際交流会館で開催される、外国人のための「くらしのにほんごくらぶ」会場において、無料相談会を行います。
在留資格など入管法手続きに係る相談について熊本県行政書士会国際部会所属の登録相談員が応じます。
日時 平成27年10月11日(日)12:00~14:00、16:00~18:00
場所 熊本市国際交流会館2Fラウンジ(熊本市中央区花畑町4番18号)

大規模な人権侵害を引き起こす災厄は3つ

映画「原発と日本」の監督にして『原発訴訟が社会を変える』の著者・河合弘之氏が、いま国内で大規模な人権侵害を引き起こす原因となり得るものとして、大規模災害、戦争、原発事故の3つを上げていました。いずれも被災者は命を永らえたとしても難民としての境遇に置かれます。してみると、国際的に問題になっているシリア難民は、まさしく戦争によって人権を著しく侵害された境遇にあります。これを政治的迫害理由があるかどうかで判断するのは、愚劣極まりないことです。国際感覚が劣る法務省任せずにせず、国民世論で政府を動かす難民受け入れ政策の転換が求められています。

多文化共生社会をめざす

外国人の受け入れに不寛容な社会は、自国民に対しても差別や排除に走る社会ではないかと思います。私自身は当日所用で聴講できないのですが、そうでなければぜひ聴きたい講演会が開かれるのでお知らせします。
「多文化共生社会をめざして」

難民受け入れを

ヨーロッパへのシリア難民の流入が増加しています。主にドイツが受け入れていますが、難民への支援負担をヨーロッパにだけ担わせてよいものでしょうか。シリアも中東とはいえ地域的にはアジアであり、人口減少社会に入りインフラに余裕がある日本こそ難民受け入れに積極的に手を上げるべきではないかと考えます。そしてそれが何よりも効果的で対象者に感謝される名誉ある国際貢献になると思います。難民たちの言語や生活習慣などの違いはありますが、何よりも生命が大切です。教育と仕事の機会を提供することで、将来、帰国するにせよ、永住あるいは帰化するにせよ、彼らの存在は新たな経済活動を創造する可能性があります。一時的な財政負担があっても、長い目で見れば日本が得るメリットは大きいと考えます。写真は記事とは関係ありません。

多文化の強み

米国は憲法修正14条に根拠を置いて米国で生まれた市民には米国籍が得られる出生地主義をとっています。先進国では米国以外にはカナダがそうです。しかし、米国内の保守派の間では、不法移民の子どもにまで米国籍を与えるべきではないという議論もあるようです。多様な文化的背景を持つ市民がいてこそ、ダイナミックな成長と繁栄があったと思われるのですが、排外主義というか内向き志向が米国社会にもはやりつつあるのかもしれません。翻って日本を見てみると、従来から外からの人材流入には慎重な雰囲気があります。ですが、スポーツ界を始めいろんな分野でハーフの人材が活躍しています。これを見ると、多文化社会には活力があり、既存の市民にも数々の恩恵があるように思えます。まず手始めに難民の受け入れや在留資格要件の緩和が期待されます。写真は記事とは関係ありません。

水平的人間関係

昨日、運転中にラジオの英会話講座を聴いていたら、英語文化圏では相手によって日本語の尊敬語や謙譲語に相当するように話し方を変える必要がないため、相手の年齢を聴くこともないという話がありました。というか、英語文化圏では相手に年齢を聴くこと自体がタブーということでした。それだけ英語文化圏では人間関係が水平的であるのに対して、日本語文化圏では相手の年齢を確認してから言葉遣いを変える垂直的人間関係というわけです。ラジオでは触れられてませんでしたが、日本語文化圏では人間関係が垂直的であるがために、年齢だけでなく相手の出身国・地域でも上下関係に立った物の言い方をしていないかという危惧があります。外国人を同じ人間としてみていない傾向が難民認定の異常な低さにも現れている気がします。
写真は記事とは関係ありません。

異常に低い難民認定率

日本の難民認定率はわずかに0.2%という低さです。これは国際的に見ても異常な数字です。難民をそれほどまでに受け入れないことは、非人道的だといわざるをえません。道徳を教科にすえる前に恥ずかしくないのかと思います。
写真は記事とは関係ありません。