aganiikiru

阿賀に生きる

映画「阿賀に生きる」の仕掛け人の旗野秀人さんを招いて水俣病センター相思社において上映会が行われます。映画に出てくる登場人物の魅力や、新潟のいまを語っていただきます。
日時 2016年10月2日(日)10時~14時
場所 相思社集会棟仏間
参加費 無料(昼食を希望の方は相思社へ事前に連絡要。南里わっぱ飯800円です)

なお、前日10月1日(土)には、水俣市中央公民館で「風の波紋」(小林茂監督)を見ながらパンやカレーを食べて、その後21時過ぎから始まる相思社での打ち上げに参加してそのまま相思社に泊まる合宿企画もあります。
打ち上げは参加費1,500円、宿泊は一泊2,400円、朝食500円、昼食800円、イベント終了後希望の方は温泉に連れて行きます。

なかなか楽しそうなので思案中です。

9784040820866

南原三原則

望月衣塑子著『武器輸出と日本企業』(角川新書、800円+税、2016年)のあとがきで、戦後初の東大総長(15代)の南原繁の言葉が紹介されています(P.221-222)。『南原繁教育改革・大学改革論集』にその言葉は所収されていますが、知的エリートの心構えとして噛みしめたい気持ちにさせられます。
「大学は国家の名において学問研究の自由の範囲が著しく狭められ、時の権力者によって都合よき思想と学説が保護せられ、これに反対するものはしばし迫害せられ、弾圧せられ来った…われわれは、わが国の教育をかような官僚主義と中央集権制度から解放し、これを民主的また地方分権的制度に改編しなければならぬ」
「国の政治に何か重大な変化や転換が起きるときは、その前兆として現れるのが、まず教育と学問への干渉と圧迫である。われわれは、満州事変以来の苦い経験によって、それを言うのである」
「大切なことは政治が教育を支配し、変更するのではなく、教育こそいずれの政党の政治からも中立し、むしろ政治の変わらざる指針となるべきものと考える。…いまの時代に必要なものは、実に真理と正義を愛する真に自由の人間の育成であり、そういう人間が我が国家社会を支え、その担い手になってこそ、祖国をしてふたたびゆるぎない民主主義と文化的平和国家たらしめることができる」

9784040820866

武器輸出と日本企業

望月衣塑子著『武器輸出と日本企業』(角川新書、800円+税、2016年)を読みました。著者は、東京新聞社会部記者ということですが、機密の世界に切り込む取材姿勢はまさしくジャーナリズムそのもの。権力の提灯持ち的なだらしない新聞記者が多い中で国民の疑問、これはすなわち記者自身の疑問でもあるわけですが、それを解き明かしていくさまには清爽感さえ覚えます。
武器輸出については政府の施策の変遷が一つの捉え方ですが、それはあくまでも表向きの世界です。関係者がどのような動機で物事を進めようとしているのか、それに将来禍根を残すリスクはないのか、見えない部分が多すぎます。
意外な情報としては、乗り気でない企業も多いということがありました。仮に売り込みをかけても技術流出への対策がなされていない危なっかしさもあります。つまり、日本の技術でまわりまわって攻撃を受ける可能性すらあるという皮肉もありえます。国内の大学への研究費交付が少なくなる一方で、米国の軍関係から日本の大学へ研究や学生の先物買いが行われている現実もあります。周辺国の動向に過剰反応する前に、これなどは属国化の極みではないかと思います。
倫理だけでなく、経済や安全保障の観点からも利益があるのか疑問に思われることが多々進められていることを知るべきです。

9784877555375

水俣市に残された水銀による環境汚染

東京都の豊洲新市場の土壌汚染が問題になっていますが、熊本県水俣市における水銀による環境汚染も深刻であることが、花田昌宣・中地重晴編『水俣病60年の歴史の証言と今日の課題』(熊本学園大学・水俣学ブックレット、800円+税、2016年)を読むと、理解できます。土壌調査を行った、環境化学が専門の中地重晴熊本学園大学教授によると、水俣市明神町の土壌から土壌汚染対策法の基準値の11倍にあたる水銀が検出されたのだそうです。水俣市内には、過去に水俣病の原因企業チッソの工場から出た廃棄物などが埋め立てられたり、投棄されたりした場所が複数あるといいます。中地教授は土壌中から水銀を回収し、永久保管する環境保全対策を行うべきだと主張しています。なぜなら、土壌中の水銀が地下水に溶出したり、大気中へ飛散したりして有機化し、魚介類などに濃縮して、摂取した人に蓄積される恐れがあるからということです。被害者の救済が未解決である今なおこうした危険が放置されている現実があります。
ところで、熊本日日新聞社が発行元となっている、この「熊本学園大学・水俣学ブックレット」は、今回No.15を数えるようです。巻頭に2006年5月1日付けの故原田正純氏(当時:熊本学園大学水俣学研究センター長)によるブックレット刊行辞が載っています。その中で「そのような経済発展に伴って、国際的にも日ソ平和条約が締結され、国連加入が認められて経済大国の道を進んでいた。」というくだりがあります。日ソ・日露間の平和条約締結は、北方四島の帰属の問題を解決してからという基本方針が日本政府にあるという常識があれば、「日ソ平和条約が締結され」という勘違い表記は生まれなかったと思います。大学や新聞社の関係者の目にこれまで触れる機会もあっただろうに、誰も気づいていないのでしょうか。せっかくの著作の信頼性が台無しになりますし、故原田氏にとっても不名誉です。遺族に了解をとって修正するべきだと思います。

cropped-IMG_13011.jpg

介護予防・日常生活支援総合事業

介護保険制度の変更により、地元・宇土市においても本年10月から「介護予防・日常生活支援総合事業」がスタートします。これまで要介護状態以前である要支援1や2の利用者は、介護事業者の専門職によるサービスを受けていましたが、今後は市町村が行う介護予防事業の利用が受けられたり、サービスを行う人も専門職以外の住民ボランティアが入ってくるようになりました。背景としては認知症高齢者の増加による介護保険財政の圧迫があり、国としてはなんとかこれを減らしたいということがあります。認知症が重くならないようになることは本人にとっても家族にとっても歓迎なわけで、この事業自体を批判するつもりはありません。23日に市からこの事業を説明する会合があり参加しました。なかでもさまざまな「地域サロン」と呼ばれる自主組織活動が行われているのを知りたいへん興味をもちました。あまり高齢者扱いされずに参加できて身体と頭脳を鍛えられる場があるのはいいと思いました。

9784877555375

水俣病60年の歴史の証言と今日の課題

これから読む本は、花田昌宣,・中地重晴編の『水俣病60年の歴史の証言と今日の課題』(熊本学園大学・水俣学ブックレット、800円+税、2016年)です。発行元は熊本日日新聞社です。熊本地震の後ろに隠れていますが、今も認定を待つ人が多数いる現実を忘れてはなりません。

9784022736802

『分断社会ニッポン』読中メモ続き

井手英策・佐藤優・前原誠司著『分断社会ニッポン』(朝日新書、760円+税、2016年)の読中メモの続き。
P.146 前原「生活保護を受けることは屈辱だという思いですね。第1章で、井手さんから富山モデルの話があって『富山県は生活保護を受けている世帯が非常に少ない』という話がありましたが、その対極が大阪ですね。例えば生活保護や就学援助の比率を富山と比べるならば、おそらく10対1の差があります。」
富山県の共助の良さもありますが、それが公助への行き過ぎたやっかみとなると、それはそれで息苦しい社会だなという気もします。富山市議会で政務活動費の不正請求をした与党のドン的な元議員が、不正に手を染めた理由を将来への生活不安と新聞取材で語っていたのは皮肉でした。

cropped-IMG_13011.jpg

占いもどきで子育ては任せられない

昨日は久々に時間の無駄に付き合わされました。PTA教育講演会の案内を受けて出向いたのですが、受付で「動物キャラは何か」と聞かれ着席ゾーンが指定されました。胡散臭い名称の団体認定講師という触れ込みで、話している内容は科学的根拠もなんら学問的見識もないただの占いもどきでした。あまりにも内容がひどいので、もっと講師人選をしっかりやるように注文をつけたアンケート回答を校長へ直接渡して早々に退席してきました。それにしても、一昨年も同一講師だったようですが、一体どうしたわけであんなインチキ人物を見つけてきたのか、腹が立ちました。

9784022736802

『分断社会ニッポン』読中メモ

井手英策・佐藤優・前原誠司著『分断社会ニッポン』(朝日新書、760円+税、2016年)の読中メモから。
P.93 佐藤「社会的下層へ落ちることを恐れるのは、だいたい真ん中より上ぐらいの層でしょう。これから没落することが見えているから。その連中がファシズムに走るんだということを、ディミトロフ(注:ブルガリア元首相)は『ファシズムの特徴』として挙げているんです。これ、なかなかいいところを突いていると思うんですよ。」
P.94 井手「貧困層って、例えば、非正規だったら年金をもらえないことが与件ですよね。ところが、年収300万円から800万円ぐらいの層は、年金はもらえるし、結婚もできたし一応、子どももいるけど、都市部で年収800万円といったら、たぶん子どもを私立の中学に行かせたり塾に行かせたりすることさえ厳しいですね。しかも、今後もらえる年金も削られる。正社員でもいつクビになるかわからない。だからいちばん怯えているのが、実はこの層じゃないかという指摘があって、そこが一気に右傾化しつつある。『在特会』とか『日本会議』を支持する人たちがそれじゃないかという指摘もあります。」
P.102 佐藤「もう自助が限界にきているわけです。それから公助も限界にきている。財源の壁があるからです。そうしたら残るは共助なんです。」
P.108 井手「子どもの教育を充実させると犯罪発生率は明らかに下がるんです。そうすると、警察の監視コスト、刑務所のコストが安くつく。しかも将来、納税者になって、税金を納めてくれる。むしろ子どもへの投資というのは、将来の財政に貢献していくわけです。」
年収300万円から800万円ぐらいの層の将来不安をなくす施策の一つとして、就学前保育や国公立大学大学授業料の無償化などに取り組む価値はあるのではないかと思います。国民の生活を守るために、防衛予算の使い方を少し見直すだけで社会はずいぶん変わると思います。

9784022736802

分断社会ニッポン

これから読む本は、佐藤優・井手英策・前原誠司の3氏共著による『分断社会ニッポン』(朝日新書、760円+税、2016年)。人々の「分断」という課題は、国内外問わず現在最も深刻な事柄だと考えています。ともすれば、貧者なことは自己責任とされ、人権を侵害されている人々を蔑む荒んだ人々が多いことに危機感を覚えます。政治において憎悪を生みやすい敵を作ることに邁進するのではなく、いかに住みよい社会にしていくか、そのためになすべき負担の分かち合いはどうあるべきなのか、緻密に考えるべきことや丁寧に説得していくことが求められます。それでいけば、人の国籍などは些細な問題であって、国籍がどうであれ同じ社会に暮らす中で、応分の貢献と利益享受をしていけばよいだけのことだと考えます。

dsc_0064

勝ち点1の積み上げ

ロアッソ熊本の昨夜のホームゲームでは岡山を相手に引き分けて勝ち点1を積み上げました。リーグ戦5連敗を止めたものの順位はさらに一つ後退して18位となりました。これをいいとみるのかだらしないとみるのか。現在のところでは、一歩前進ととらえるしかないかと思います。
同じく昨日開催の熊本県ウエイトリフティング競技選手権には32名の選手が出場しました。同一大会に3兄弟姉妹が参加するのは珍しい出来事でした。理事会では三宅宏実選手からの義援金活用結果についての報告もありました。県内の競技活動高校へ練習器具が贈られることになりました。

cropped-IMG_13011.jpg

迷惑体験

同窓生と称する人物から宗教イベントの電話案内を受けました。この人物からは過去にも2度、その宗教新聞が送り付けられてきていました。電話でこの機会に一言伝えておきたいと問いただしたところ、同窓会名簿を見て活動していることでした。しかも、名簿には宗教はダメだが政治活動の勧誘にはどんどん利用していいと書いてあると、おかしなことを言っていました。ときおり、日本がたいへんなことになっているとも、言っていました。宗教にすがる気持ちが見ず知らずの同窓生をも巻き込むその勝手な信念の方がたいへんなことになっているのではと思えました。

9784087716641

戦場心理を知る

戦場体験した人間はどう自分の心に折り合いをつけているのか、そのまさに苦しい胸の内を知ることが必要だと思います。9月9日の朝日新聞に米国の陸軍士官学校の心理学の教授のインタビューが載っていましたが、読むほどに人間の一生をどう思っているのかと怒りが湧いてきました。戦争というのは誰かが誰かを殺すということが必ず伴います。そうした罪を誰かが誰かに負わせていいものなのか、いやそれはけっして許されないと考えます。